MLBの日記

MLBの楽しさを伝えるブログです。

マイク・ソーシア

今季で10年契約満了となるソーシア監督。

エンゼルスの顔だ。本人も意欲を見せていたし、59の年齢を考えても続投すると思っていた。残念でならない。

ソーシア監督が退任となると、エンゼルスは大きく舵を取るかもしれない。

 

 

注目されるのは、ここ2,3年で去就が騒がれているマイク・トラウト。MLBを代表するスター選手であるのにもかかわらず、ワールドチャンピオンはおろか、ポストシーズンにすら縁がない(2014年の1回のみ)。チームに一人飛び抜けた選手がいても勝てないのが野球、トラウト自身もワールドチャンピオンは望むところのはずで、放出すれば、メジャー最高年俸から解放され、プロスペクト複数人を獲得でき、チームの底上げに繋がる。

逆に、トラウトは絶対出せない、生涯契約を結ぶべきという声も多い。ごもっとも、と言いたいが、事態は簡単ではない。ベテラン選手との高額の長期契約が財政を圧迫していることだ。目立つのはアルバート・プホルス、殿堂入り確実の超スーパースターも衰えを隠し切れない。膝を中心に足の怪我が絶えず、エンゼルスに来てからはほぼ毎年手術を受けている。そのため、DH中心で守備が厳しくなっていた。今季からは大谷もDHで出るにあたって、一塁で頑張っていたが(一塁手として70試合、指名打者として47試合)、案の定、膝を手術するはめになってしまった。

野球選手の価値を計る総合的指標WAR(Wins Above Replacement)、走攻守投の貢献度を総合的に評価し、代替可能な選手と比較してどれだけチームの勝利数を増やせたかを示すセイバーメトリックスの指標、プホルスの今季WARは-2.0でメジャー全野手の中でワーストと厳しい事実が判明。

プホルスは2006年(8.5)、2008年(9.2)、2009年(9.7)と、メジャー全打者のうちベストのWAR値を記録している。これは、「キャリアでベストとワースト(WAR)を記録した史上初のメジャー打者になる」という。( Baseball-Reference 参照)

引き取り手がないまま、プホルスの年俸(全メジャーリーガートップ10に入る)、2019年に2800万ドル、2020年に2900万ドル、2021年に3000万ドル(毎年100万ドル上がる)が、40歳を超えるまで残っているのだ。

それに加えて、昨オフに、30歳のジャスティン・アップトンと5年総額1億6000万ドルの契約を結んでいる。2020年にはトラウト、プホルス、アップトン、シモンズの4人だけで1億ドル近くのコストを要することになる。同地区のオークランドアスレティックスは年俸総額、8031万ドル(約91億円・30チーム中28位)で、大きく勝ち越し、ワイルドカードゲームにまで進んでいるのだ。アスレティックスが優秀すぎるので、比較するのはかわいそうだが、倍以上の総年俸1億7378万ドル(約197億円・7位)で負け越しているエンゼルスが、いかに無駄が多いのかがよくわかる。

大都市LAにあって、潤沢な資金を誇るが、お金の使い方が上手くない。費用対効果が低すぎるのだ。そんな中で、『史上最大のバーゲンセール』と報じられたほどの格安での大谷獲得だ。しかも、どれだけ働いても最低保証額54万5000ドル(約6000万円)。エンゼルスは、6年間は条件のいい金額で保有権を持つことができる。大谷効果で、動員数、グッズの売り上げなどの経済効果を考えると、チーム再建のチャンスが巡ってきているように思える。

大谷とトラウトの2大スターの共演は、これからも見たいが、袂を分かつときが来るかもしれない。

ポストシーズンを賑わすのは、いつになるのだろうか。

 

 

 

 

 

 お読みいただきありがとうございます。