MLBの日記

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ヨルダン・アルバレス

現地22日。本拠地ヤンキー・スタジアムにヒューストン・アストロズを迎えた一戦に、 田中将大が先発登板。

完封勝利を飾った前試合のレイズ戦から中4日。サンチェスが休養のため、オースティン・ロマインが受ける。アストロズ戦は17年のア・リーグ優勝決定シリーズでは勝利しているが、レギュラーシーズンでの勝ち星はない。6試合で0勝2敗、防御率7.36。

 

アストロズの先発投手は、ウェイド・マイリー。今季ブリュワーズからやってきた左腕はここまで、6勝4敗、3.30と好調。しかしこちらも、対戦は少なくないものの(過去、同地区のレッドソックスオリオールズア・リーグではマリナーズに在籍)、ヤンキース相手に勝ち星なし。

どちらかの投手が、鬼門を突破できるか。

この日は、彼本来の制球力ではなく、特にスプリットは見切られ、空振りもほとんど取れなかったが、要所では決めた。

良い投手は悪い中でも試合を作るもの。カウントを悪くし、ピンチを迎えながらの粘投で、6回8安打2失点1四球1奪三振。今季9度目のクオリティスタート(6回以上・自責点3以下)
88球を投げ、防御率は3.21。

 

田中を助ける味方の守備が、光った。

ルーク・ボイトが良かった。際立つのはアーロン・ジャッジのワンステップレーザーストライク送球。ジオバニー・ウルシェラはいつも上手い。

強肩の上に、体軸がブレない。 

 

右打者の内(カーブ・スライダー)外(チェンジアップ)の制球力が抜群のマイリーの前に、4回1/3で7三振と沈黙の打線が目を覚ましたのは5回。アーロン・ヒックスが四球で出塁すると、 

ジオバニー・ウルシェラの6号2ランで先制。 

 

 

しかし、2点を先制した直後の6回1死一塁から、 

ジョシュ・レディックに9号2ランを浴びた。ローボールヒッター、この低さを運んだレディックを褒めるしかない。

 

同点に追いつかれた6回裏。ヤンキース打線は好投していたマイリーを引きずり降ろすと、無死満塁のビックチャンスで、4番のジャンカルロ・スタントンがレフトへの2点タイムリーで再び2点を勝ち越し。4-2となり、田中に勝利投手の権利が発生した。

 

しかし、7回に登板したヤンキース2番手のジョナサン・ホルダー2死から連続安打で一、二塁とピンチを作ると、ヨルダン・アルバレスに痛恨の3ラン本塁打を浴び4ー5と逆転され、勝利投手の権利は消滅した。

デビューからの5試合で4本塁打を放ったキューバの若き大砲。これは、1908年以降では2005年マイク・ジェイコブズの4本塁打、2013年ヤシエル・プイグの4本塁打、2016年トレバー・ストーリーの6本塁打。に続く4人目の快挙だという。

21歳ながら、チャンスの場面でも、冷静。選球眼も良い。驚異の新人。

 

 

その裏。防御率0.81とアストロズブルペンで最も安定している3番手のライアン・プレスリーに対して、

女房役ロマインの見事な2号ソロで、5-5と追いつく。

好リードで、本調子ではない先発右腕を支えた。



bigG in a big spot. pic.twitter.com/DdVLEsoPYc

 
さらにこの後2死二、三塁とチャンスを作り、スタントンがレフトへ2点タイムリーを放ち7ー5と一気に勝ち越しに成功した。ヤンキースはこのリードをアダム・オッタビーノ、ザック・ブリットンが守り切り、勝利。

  


アルバレスに3ランを浴び、3失点で勝利投手の権利を消してしまったジョナサン・ホルダーが今季5勝目。

現在5勝の田中、今季9度のクオリティスタートで、ブルペン投手が勝利投手の権利を失うのは今季4度目。米中継局のリサーチによると、メジャー最多タイだという。

最も安定し(防御率3.21)、最も長いイニングを投げている(98回)先発投手が、今季防御率5.55の中継ぎホルダーと同じ5勝は、正直つらい。弱いブルペンなら諦めもつくかもしれないが。

昨季10勝9敗で、サイ・ヤング賞に輝いたジェイコブ・デグロムを思い出して欲しい。低迷するチームで援護のない中、腐らず、自分のするべきことに集中し、1.70(防御率)・269(奪三振)・217(投球回)の数字をたたき出し、先発としてはMLB史上最少勝利数サイ・ヤング投手になった彼のことを。高回転剛速球よりも、心の持ち方に拍手を送りたい。

勝ち星がつかなくても、ローテーションを守ることが素晴らしいのだ。

2位のレイズと5.5ゲーム差に広げ、チームの8連勝に大きく貢献。一方のアストロズは7連敗を喫している。

スイープ阻止、連敗ストップを託されるのは、剛腕ジャスティン・バーランダー

JA.ハップがどこまで粘れるか。

 

 

 

 

最高。しびれた。 

 

 

 

 

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