MLBの日記

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トレード

現地7月31日。トレード期日を迎えた。

意外だったのは、売り手に回らなかったニューヨーク・メッツ。ベテラン左腕ジェーソン・バルガスを放出したが、マーカス・ストローマンを獲得し、トレードの噂が絶えなかったノア・シンダーガード、ザック・ウィーラーが残留。ジェイコブ・デグロムを筆頭に豪華なローテが完成した。ナショナル・リーグ東地区4位で勝率5割に満たない状況だが、来季は勝負が出来る年になりそうだ。

 

 

注目の大物先発投手が、三角トレードで動いた。

クリーブランド・インディアンスが、トレバー・バウアーがシンシナティ・レッズへ。

バウアーは、インディアンスの先発投手として2015年シーズンから、4年連続二桁勝利を挙げ、昨季は防御率2.21でリーグ2位の好成績。今季もここまで9勝を挙げ、防御率も3.79と役割を果たしている。

ツインズと地区首位を争い、さらにワイルドカード争いでも圏内に入り、ポストシーズン進出の可能性が高いのにもかかわらず先発の柱を放出したのである。

決断に踏み切った背景に、あの衝撃のシーンが思い浮かぶ。 

遡ること現地28日。敵地ロイヤルズ戦に先発し4回1/3、9安打8失点(自責7)で今季8敗目を喫したが、5回に4失点し、降板の場面でテリー・フランコーナの逆鱗に触れる愚行を冒す。

味方のエラー、打ち取った当たりがシフトの逆を抜けるなど、不運が重なり、抑え込んでいた感情が一気に爆発してしまった。バウアーは監督に渡すはずのボールをバックスクリーンへ大遠投。

名将フランコーナも匙を投げたはずだ。プロの投手として、痛恨の失態を演じてしまったことが、放出の決定打になったのではないだろうか。もともと、トラブルメイカーで、度々トレード候補として名前が挙がっていた。

猛省したバウアーは、試合後に謝罪した。

 

それでも、インディアンスのトレードは成功したように見える。

補強ポイントだった即戦力外野手の28歳ヤシエル・プイグ(←レッズ)。

先発で長身196㎝の左腕24歳スコット・モス(←レッズ)。

外野手24歳フランミル・レイエス(←パドレス)。

19歳のプロスペクトで内野手ビクター・ノバ(←パドレス)。

今季メジャーデビューの22歳左腕ローガン・アレン(←パドレス)、

楽しみなのは、フランミル・レイエス。今季、打率.255、本塁打は27本。

プイグも22本塁打

ア・リーグ打率9位・打点10位・本塁打10位でありながら、守備力で勝ってきたインディアンスに心強い2人だ。

 

レッズは、バウアー(←インディアンス)を獲得。

 

パドレスは、プロスペクトで、外野手21歳テイラー・トランメル(←レッズ)を獲得。

2016年レッズのドラフト1巡目で、2018年オールスター・フューチャーズゲームMVPの将来のスター候補だ。

 

 

そして、ナ・リーグ東地区首位を走るアトランタ・ブレーブスも、不安視されていたブルペンの補強に成功。シェーン・グリーン投手、元日ハムのクリス・マーティン投手、マーク・マランソン投手、3人の救援投手を獲得。

中でも注目のグリーンは、低迷するデトロイト・タイガースで、クローザーとして22セーブ、防御率1.18と数字の上では、ア・リーグNo.1。

 

 

最後に最も大きな取引に成功したのが、ヒューストン・アストロズ

35歳のザック・グレインキー+2400万ドル(約26億円)アリゾナダイヤモンドバックスから獲得。

それに引き換えダイヤモンドバックスは、セス・ビアー外野手、JB・ブカウスカス投手、コービン・マーティン投手、ジョシュ・ロハス内野手の有望株4選手̟̟を獲得し、WINWINの印象。

 

2009年度サイ・ヤング投手のグレインキーは、球速こそ落ちているものの、抜群の制球力に、鋭く落ちるチェンジアップ、縦に割れるカーブ、キレのあるスライダーで、今季も好調。146回を投げ、防御率2.90、10勝4敗。

ジャスティン・バーランダーとゲリット・コールの本格派の二枚看板に、テンポの良いベテラン左腕ウェイド・マイリー。技巧派のグレインキーが加わり、MLB最強の先発陣が完成した。

短期決戦には、欠かせないディフェンス能力の高い捕手であり、大谷翔平の元女房で、2017コールドグラブ賞に輝いたマーティン・マルドナードを抜け目なく獲得。

トニー・ケンプ外野手(アストロズ)⇔マーティン・マルドナード捕手(カブス)。 

 

デレク・フィッシャー外野手+金銭と引き換えに、トロント・ブルージェイズから、2016の最高勝率(.886)・最優秀防御率(3.00)の先発投手アーロン・サンチェスと救援投手ジョー・ビアジーニを獲得して補強。さらにはマイナーのカル・スティーブンソン外野手も獲得し、放出した外野陣の補充も抜かりなし。

 

 

もともと、ロサンゼルス・ドジャースと同率でブックメーカーの優勝候補だったアストロズ。これで、優勝以外は考えられない陣容になった。 

補強が上手くいかなかったヤンキースにとっては、更なる驚異となってしまった。

 

 

大谷翔平ロサンゼルス・エンゼルスは、

マックス・スタッシ(←アストロズ)、貧打ではあるが守備に定評のある28歳の捕手。来季のポストシーズン進出に期待がかかる。

 

 

カブスは、タイガース一筋27歳のニコラス・カステヤノスを、若手有望株2人と引き換えに獲得。100試合で、打率.273、11本塁打、37打点。左腕キラーと知られ、82打席で打率.347と当たっている。攻撃に厚みが増した。

 

 

どこが、アストロズを止められるか、ポストシーズンが楽しみだ。

 

 

 

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