田中の時間
Yup. Just about #TanakaTime ⏰
— New York Yankees (@Yankees) September 1, 2020
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最悪のスタートを切った今シーズン。嬉しい嬉しい初勝利だ。
コロナ禍で調整が難しい上に、目を覆うアクシデントにも見舞われた。
もちろん、打ったほうの心中もお察しする。
それにしても、よりにもよってジャンカルロ・スタントンである。フライボール革命の昨今でも、ボールを叩き潰すように打つパワフルな打球は、怪物ぞろいのメジャーリーガーの中でも、別格。
2015年から導入されたスタッドキャストにおいて、Exit Velocity(打球速度)のメジャー最速は、2017年のシングルヒットでの122.2mph(196.6㎞)。そして、120mph越えを、最も打っているのもスタントンであり、数字の上では、世界一打球の速い男なのだ。
ちなみに、120mph越えを果たしているのは、アーロン・ジャッジとゲイリー・サンチェスだけだ。3人とも、ヤンキースというのも興味深い。
少々脱線してしまったが、これを受けて、今のところだが、無事でいられる田中も流石にタフである。
Welcome back, Higgy!
— New York Yankees (@Yankees) September 1, 2020
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現地1日(日本時間2日)、本拠地ヤンキースタジアムでのレイズ戦に先発登板。
今季8戦して、ビジターでの1勝のみ。
昨オフに投手史上最高額となる9年総額3億2400万ドル(約340億円)で加入したゲリット・コールでさえ、前日に5回を8安打4失点2本塁打と、その勢いを止められなかった。
スタントン、ジャッジの2大砲は、IL(故障者リスト)入り、常人離れしたパワーを誇り、それぞれ198㎝と201㎝の大柄な体躯ゆえに、とにかく怪我が多い。
Both Aaron Judge and Giancarlo Stanton find themselves on the IL.
— ESPN Stats & Info (@ESPNStatsInfo) August 28, 2020
The Yankees have played 351 regular-season games since acquiring Stanton before the 2018 season; Stanton and Judge have only appeared in the same game 136 times (39% of games). pic.twitter.com/qDfza8QGs6
2人がチームメイトになった2018年以降、ヤンキースが行ったレギュラーシーズンの351試合中、揃って出場したのは、たった136試合(39%)だというから、落とした得点の多さを想像すると、頭が痛い。
首位を奪いかえすためにも、負けられない一戦である。もうビッグゲームピッチャー田中しかいないと、大きな期待がかかっていた。
リーグNO.1の得点力(191点)と出塁率(.336)を誇るレイズ打線は、右腕対策に、左打者を7人並べたが、意に介さない投球術を披露してくれた。
特に内角膝元に食い込むスライダーは絶品で、外角には、バックドア(外角ギリギリに入ってくる球)で、左打者を翻弄。速球は高めに見せ、低めで凡打の山を築いた。
スプリットにキレがないこともあったのだろう、実に半分近くがスライダー(48%)だった。
Masahiro Tanaka, Filthy 86mph Dead Zone Slider. ☠️ pic.twitter.com/kz7psTa2TG
— Rob Friedman (@PitchingNinja) September 1, 2020
5回を投げ切り、自ら続投を志願し、今季最長の6回88球を投げて、3安打2失点7奪三振と好投。実に348日ぶり、6先発目にして今季初勝利を挙げた。
筒香嘉智との対戦は二ゴロ、三ライナー、通算でも6打数0安打に封じた。
頭部に打球により、慎重にならざるを得ない今季の投球数は、51→59→66→71→66球と徐々に増やし、88球。100球も視野に入ってきた。
打のヒーローは、DJ・ルメイヒュー。静かなリードオフマンがチームの窮地に奮起。
淡々と、いつも安定している。守備は上手いし(ゴールドグラブ賞3回)、広角に打てて、右も左も苦にしないし、怪我も少ないし、地味だけど本当に良い選手。
試合数は少ないながら、打率は驚異の.402だ。
喫した2失点は、勝利投手の権利がかかった5回。
先頭のウィリー・アダメズにエンタイトル二塁打を許すと、続く、センターの名手ケビン・キアマイアーに痛恨の同点2ランを浴びる。
スライダー2球で追い込んで、悔やまれる1球。3球続けるなら、甘くなってはいけないスライダーだった。キアマイアーも実に巧く打った。
田中が降板した6回裏に打線が一挙3得点。
Yankees bust this game open thanks to Gio Urshela! 🔥
— YES Network (@YESNetwork) September 2, 2020
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ジオバニー・ウルシェラが最高の仕事。勝ちをつけてくれて、感謝感激雨あられだ。
昨季、打率 .314・21本塁打とブレイクした遅咲き28歳のジオは、ルメイヒューよりも更に地味だが、安定感抜群の守備で、正に縁の下の力持ち。名門のバランサーだ。
改めて勝ち投手の権利が転がり込み、ブルペンもリードを保ってヤンキースが勝利。
Swim Column. pic.twitter.com/6O1VNp8vSp
— New York Yankees (@Yankees) September 2, 2020
クリント・フレージャーが好捕。
Fraze Up. pic.twitter.com/HDSHBM0H6K
— New York Yankees (@Yankees) September 2, 2020
打球判断が悪く、怪しい守備を頻発させていたが、負の連鎖から脱出できたようだ。
ア・リーグ東地区の首位レイズとのゲーム差を3.5ゲームとしたヤンキース。直接対決は、あと1試合のみ。短いシーズンであり、試合内容を見てもレイズに分がありそうだ。
お読みいただきありがとうございました。