MLBの日記

MLBの楽しさを伝えるブログです。

コーリー・クルーバー

現地18日。スペンサー・ターンブルのノーヒッター。

予想だにしない連日の快挙が起こった。  

2019年5月1日、102.2mph(約164.5km)の打球が直撃、右腕を骨折してからというもの、怪我にも泣かされ、2020年は1登板で1イニングのみ。

過去二度(14年・17年)のサイヤング賞に輝いた大投手の姿は鳴りを潜めていた。

今季から単年契約で、田中将大に代わり2番手の先発投手として、ニューヨークの名門にやって来たが、序盤はコントロールに苦しんだ。4月10日で35歳になり、もうそろそろ限界が近いかとまでささやかれ始めていた。

 

19日。観客制限が撤廃され、3万1689人のファンが集まったテキサス州、グローブライフ・フィールド。

昨年在籍したレンジャーズ相手に、メジャー11年目にしてキャリア初のノーヒット・ノーランを成し遂げた。 

14日の前回登板ではメジャー通算1500奪三振を達成していたクルーバーは、101球を投げ、被安打0、与四死球1、奪三振9。防御率は、2.86とした。

走者は、3回一死からの四球による一人だけ。 

当然、球速は落ちたが、得意のスライダー決め球に、制球良く組み立てた。頭の良さとメンタルコントロールも流石だった。 

ロボットと掛けた“クルボット”の異名を持つほど、感情を表に出さない男の喜ぶ姿は、感慨も一入である。

かつてないほど緊張したというカイル・ヒガシオカのリードも良かった。 

 

 

横に大きく滑るのが、クルーバースライダー。

完璧なバックドア。 

ヤンキース投手では、1999年7月18日にデビッド・コーンがエクスポズ戦で完全試合を達成して以来、通算12人目で、今世紀初の快挙となった。

 

 

今季のMLBノーヒットノーランは、超ハイペース。

4月9日。サンディエゴ・パドレスのジョー・マスグローブ。

4月14日。シカゴ・ホワイトソックスのカルロス・ロドン。

5月5日。ボルティモア・オリオールズのジョン・ミーンズ。

5月7日。シンシナティ・レッズのウェイド・マイリー。

5月18日。デトロイト・タイガースのスペンサー・ターンブル。 

 

年々増加していた本塁打数(2019・MLB史上最多6776本)を抑えるため、低反発に改良した今季から使用する公式球が、大きな要因と考えられる。

 

シーズン最多は継投による達成を含めて計7度。

1990 1991、2012、2015年に記録されている。

このままのペースが続くとは思えないが、記録更新の可能性は高そうだ。

MLBにおいて2日間で複数のノーヒットノーラン達成者が出たのは、1990年6月29日にアスレチックスのデイブ・スチュワートと、ドジャースフェルナンド・バレンズエラが同日達成して以来8度目とのこと。

 

 

いちいち絵になる、稀代のスター。 

 

これ、メチャクチャ嬉しかった。

 

コロナ禍の光。

怪我が怖いよ。

そろそろ休んで欲しい。

 

 

 

お読みいただきありがとうございます。