トリプル100
大谷翔平メジャー1年目の現地2018年5月20日のタンパベイ・レイズ戦。
7回2/3がメジャーキャリア最長だった。この日までは。
現地18日。
ミシガン州デトロイトにあるコメリカ・パークには、2012年、打撃三冠王に輝いたミゲル・カブレラの記念すべき通算500号にあと1本に迫っていることもあり、多くのタイガースファンが詰めかけていた。
Happy Shohei Day!
— Los Angeles Angels (@Angels) August 18, 2021
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不調の打者を先頭に置くマドン式で、「1番・投手」で出場。
共有力の高い大谷は、マックス・スタッシでも、カート・スズキでもいいようだ。
エンゼルスは今季も絶望的。
先発左腕でエース格、今季終了後にFAとなるアンドリュー・ヒーニーをヤンキースに、救援左腕のトニー・ワトソンをジャイアンツにトレードに出したが、完全に売り手には回らず、プレーオフへの希望を捨てずに後半に臨んだが、同地区対決に悉く負け越してしまった。
右ふくらはぎの怪我が長引き復帰が遅れているマイク・トラウト、股関節の手術により今季絶望となったアンソニー・レンドンと主軸二枚も欠いている。
結論、大谷を楽しめば良いのだ。
Here’s how we line up for Game 2 vs. the Angels. pic.twitter.com/d4lgTFoKIG
— Detroit Tigers (@tigers) August 18, 2021
ここ最近のタイガース打線には、恐さがない。打率こそリーグの真ん中にきているが、一発がない。主砲ジョナサン・スコープに気をつければ、問題はなさそうだ。
先発は、24歳左腕のタリック・スクーバル。大学時代にトミージョン手術を行ったため、ドラフトで上位には来なかったが、期待の若手だ。
5月半ばの時点で0勝6敗と序盤は苦しんだが、ローテーションを守り、チーム最多8勝(10敗)をマークするまでに巻き返した。防御率は4.10。フル稼働1年目のア・リーグで、立派な数字。自信を深め、急成長中、応援したくなる。
ジャスティン・アップトンの響かせた快音で動き出した試合は、素晴らしいSHOWTIMEの幕開けだった。
この日の投球だけを見れば、前半戦、四死球に苦しんでいたことを言い当てられる人はいないだろう。
テイクバックが小さくなり、力感も減った。フォームを安定させ、球速より、制球を優先したのだろう。打たせて取るスタイルに変貌を遂げ、長いイニングを投げることに成功している。
メジャー4年目にして自己最長となる8回を90球でまとめ、無四球で、6安打8奪三振1失点。防御率2.79となり、今季8勝目を挙げた。
しっくり来ていなかったのか、肘への負担を考えてか、最近は抑えめだったスプリットが抜群だった。徐々に手応えを掴み、終盤に近づくほど効果を増した。縦に良く振れ、打ち気にはやる相手打者は、追い込まれれば成すすべなく空を切った。
Shohei Ohtani, 96mph Fastball and 86mph Splitter, Overlay.
— Rob Friedman (@PitchingNinja) August 18, 2021
Why is Ohtani's Splitter so hard to hit??
Here's a clue. 👇 pic.twitter.com/D22vY1ona5
安定感は増している。
6試合連続でクオリティスタート(6回以上を自責点3以下)を達成。
6月4日のマリナーズ戦で2勝目を挙げて以降、2か月半負けなしで、7連勝となった。
シーズン100投球回に到達。100奪三振以上、打者として100安打以上を含めた「トリプル100」も達成した。
唯一の失点は、24歳の伏兵ウィリ・カストロだった。
たった打率.215、7本塁打とは思えない。来るのが分かっていたかのような見事なカーブ打ち。
投手戦を演じ、締まった試合を作ったスクーバル。
高低と緩急で翻弄。速球を見せたあとのチェンジアップ、カッターを織り交ぜ、アップトンに被弾した後は、圧巻の投球だった。
敵地コメリカ・パークが沸き立ったのは8回。
先頭打席、前夜空振り三振に仕留められたホセ・シスネロの2球目だった。
打った瞬間確信の一打は、初速110.1マイル(約177キロ)、飛距離131メートル。
この日の40号は、エンゼルスの左打者としては1982年レジー・ジャクソンを抜く球団新記録。
本塁打王争いで、2位のトロント・ブルージェイズのゲレーロJr.に5本差と突き放した。
打点は87となり、リーグトップに2差とした。
肩で風を切るパフォーマンスは、前日に第1号満塁ホームランで劇的な勝利に導いたジョー・アデルのマネらしい。
Still not over Jo Adell's first Major League grand slam 😇#WeBelieve x #UltraMoment pic.twitter.com/hmIApMb8Vl
— Los Angeles Angels (@Angels) August 18, 2021
ノリノリのアデルは今日もファインプレー。
Jo's got the eye of the tiger🐯#WeBelieve I @Angels pic.twitter.com/yoSkZLMpLS
— Bally Sports West (@BallySportWest) August 18, 2021
大谷の投球テンポの良さは、好守備が生まれやすくしている。
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