MLBの日記

MLBの楽しさを伝えるブログです。

WE’RE NASTY 

現地12日。オールスターブレイクが明け、後半戦に突入、そして、タイラー・スカッグス急逝してから最初の本拠地試合。

追悼の意を、“”SKAGGS45“”に込めた試合で、予想だにしない展開が待っていた。

今にして思えば、母デビーさんから始まっていたのかもしれない。ソフトボールのコーチだったとはいえ、ストライク投球は実にお見事。始球式史上最高の1球だった。

 

 

オープナー戦術の先発テイラー・コールが2回を完璧に抑えると、2番手フェリックス・ペーニャが神投で、9回まで無安打無失点で投げ切った。 

MLB史上13度目の継投によるノーヒットノーランを達成。

 

チームとしては低迷しているが、決して弱くないマリナーズ打線(ア・リーグ本塁打2位・打点5位)を相手に、コールとペーニャで、ノーヒットノーラン達成は、神の采配を感じざるを得ない。2人の防御率は、4.58と4.78。これほど不安定な数字での継投ノーノーは過去にあったのだろうか。

 

 

 

エンゼルス打線は初回から大暴れ。打者一巡の猛攻で一挙7得点。

デビッド・フレッチャーが2塁打で出塁すると、マイク・トラウト本塁打数リーグ1位をひた走る29号2ランで先制。続く、大谷翔平がヒットで出ると、

アンドレルトン・シモンズとダスティン・ガルノーのタイムリー。1巡して回って来たトラウトの2打席目に2点タイムリ二塁打を放ち、1イニングで2安打4打点。さらに、2回には押し出しの死球、5回にはタイムリ二塁打を放ち、この日4打数3安打6打点の猛打。

 

 

ノーヒッターに必ずあるファインプレー。 

今季デビューした23歳のマット・サイス。元々は捕手で、主に一塁手、この日は不慣れな三塁を守った。打撃を買われたドラ1が、ポテンシャルの高さを示した。

 

 

7回。

ジャスティン・アップトン4号2ラン。

 

大量リードのなかでも、終始集中を切らさず、この試合にかける想い、鬼気迫るものを感じさせた。偉大だった。

 

スカッグスは7月13日が誕生日。翌日に28歳になるはずだった。前日の追悼試合で、エンゼルス打線は初回に7得点を奪い、計“13安打13得点。

試合後、「信じられない。初回に7点入れ、13点で勝利した。タイラーの誕生日は7月13日。明日だよ。13点、13安打。彼は間違いなく僕たちのことを見ている」とトラウトは語った。継投でのノーノも13度目。

 

 

「STATS」社は公式ツイッターで「前回カリフォルニア州で継投でのノーヒットノーランが達成されたのは? 1991年7月13日のオークランドでのアスレチックス対オリオールズ戦。同じ日、タイラー・スカッグスが誕生した」と、奇跡の符合を知らせている。スカッグスは、地元カリフォルニア州のサンタモニカの生まれ。

 

 

 

We're nasty 

スラングで『俺たちはエグい』は、スカッグスお気に入りのフレーズ。 

 

後世に語り継がれるドラマティックな試合、不思議な力が働いた試合。 

後半戦のスタートダッシュとして、これ以上はない。

今は、ポストシーズン進出が難しくないように思える。

 

 

 

 

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