WE’RE NASTY
現地12日。オールスターブレイクが明け、後半戦に突入、そして、タイラー・スカッグス急逝してから最初の本拠地試合。
追悼の意を、“”SKAGGS45“”に込めた試合で、予想だにしない展開が待っていた。
今にして思えば、母デビーさんから始まっていたのかもしれない。ソフトボールのコーチだったとはいえ、ストライク投球は実にお見事。始球式史上最高の1球だった。
オープナー戦術の先発テイラー・コールが2回を完璧に抑えると、2番手フェリックス・ペーニャが神投で、9回まで無安打無失点で投げ切った。
UNBELIEVABLE.
— MLB (@MLB) July 13, 2019
In their first home game since Tyler Skaggs’ passing, the @Angels throw a combined no-hitter. pic.twitter.com/92aJIfC1S8
MLB史上13度目の継投によるノーヒットノーランを達成。
チームとしては低迷しているが、決して弱くないマリナーズ打線(ア・リーグ本塁打2位・打点5位)を相手に、コールとペーニャで、ノーヒットノーラン達成は、神の采配を感じざるを得ない。2人の防御率は、4.58と4.78。これほど不安定な数字での継投ノーノーは過去にあったのだろうか。
エンゼルス打線は初回から大暴れ。打者一巡の猛攻で一挙7得点。
デビッド・フレッチャーが2塁打で出塁すると、マイク・トラウトの本塁打数リーグ1位をひた走る29号2ランで先制。続く、大谷翔平がヒットで出ると、
背番号「45」番を着用して試合に出場した大谷翔平。1安打1得点をマーク!#日本人選手情報 pic.twitter.com/T0udufmco1
— MLB Japan (@MLBJapan) July 13, 2019
アンドレルトン・シモンズとダスティン・ガルノーのタイムリー。1巡して回って来たトラウトの2打席目に2点タイムリー二塁打を放ち、1イニングで2安打4打点。さらに、2回には押し出しの死球、5回にはタイムリー二塁打を放ち、この日4打数3安打6打点の猛打。
ノーヒッターに必ずあるファインプレー。
今季デビューした23歳のマット・サイス。元々は捕手で、主に一塁手、この日は不慣れな三塁を守った。打撃を買われたドラ1が、ポテンシャルの高さを示した。
7回。
ジャスティン・アップトン4号2ラン。
大量リードのなかでも、終始集中を切らさず、この試合にかける想い、鬼気迫るものを感じさせた。偉大だった。
#HaloRecap: Cole, Peña combine for no-hitter, Trout goes 3-for-4 with six RBI on night honoring Tyler Skaggs.
— Los Angeles Angels (@Angels) July 13, 2019
🔗: https://t.co/ZvLsLxep5t pic.twitter.com/sZf6NqrDhd
スカッグスは7月13日が誕生日。翌日に28歳になるはずだった。前日の追悼試合で、エンゼルス打線は初回に7得点を奪い、計“13安打13得点。
試合後、「信じられない。初回に7点入れ、13点で勝利した。タイラーの誕生日は7月13日。明日だよ。13点、13安打。彼は間違いなく僕たちのことを見ている」とトラウトは語った。継投でのノーノも13度目。
The @Angels paid tribute to Tyler Skaggs by throwing a combined no-hitter against the Mariners in Anaheim.
— Stats By STATS (@StatsBySTATS) July 13, 2019
The last time there was a combined no-hitter in the state of California? Orioles-A's in Oakland on July 13, 1991 - the same day Tyler Skaggs was born.#TheHaloWay
「STATS」社は公式ツイッターで「前回カリフォルニア州で継投でのノーヒットノーランが達成されたのは? 1991年7月13日のオークランドでのアスレチックス対オリオールズ戦。同じ日、タイラー・スカッグスが誕生した」と、奇跡の符合を知らせている。スカッグスは、地元カリフォルニア州のサンタモニカの生まれ。
We're nasty
Skaggs’ mantra rings true tonight in Anaheim. pic.twitter.com/bTW5Aa1IK1
— Cut4 (@Cut4) July 13, 2019
スラングで『俺たちはエグい』は、スカッグスお気に入りのフレーズ。
後世に語り継がれるドラマティックな試合、不思議な力が働いた試合。
後半戦のスタートダッシュとして、これ以上はない。
今は、ポストシーズン進出が難しくないように思える。
お読みいただきありがとうございます。